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体が揺れて物が動いて見える?三半規管がいかれたらしい…?=「飛騨の山と越の海」(36)

遅塚麗水の紀行文集「日本道中記」(近代デジタルライブラリー所収)シリーズから、「飛騨の山と越の海」の36回目は「一五 暁の直江津」のその2です。荒れ狂った海に漸く静謐が訪れます。死を覚悟した麗水ら船客たちが地獄から生還した瞬間です。

 午前三時風波漸やく静かなり、船客気始めてA)■し、手を額にして相B)■す、暁四時直江津の沖に停り、汽笛を鳴して舟を1)ぶ、俟つこと一時、波尚ほ高きが為めに舟終に来らず、乃ち復た還りて直江津を2)ること二里の郷津の沖に泊し、3)りに汽笛を鳴らし舟の来るを促す、黒山黒水看るところなし、鹹光閃青、船を繞りて燃ゆ。

 俟つこと良や久しうして、遥かに一燈現はれ、4)少時して両燈相次で出で、海浜を往来するを見る、やがて海に浮ぶもの双燈、5)ロセイ吚軋之れに伴ふ、舟終に来る、郷津の浜に上りし時、正に五時半、直ちに車を僦ひて五智観音の門前を過り、六時半、直江津の町に入り、旅館に投ず、眼猶ほC)■し、楣間の額字、6)を定めて視れども7)ヨウドウす。

★「吚軋」(イアツ)→馬車や牛車が進む時の車の軋る音。「吚」は「人の声、動物の声、物の音をあらわす擬声語、イイ・キイなどの音」。

★「楣間」(びかん)→玄関の出入口上にある横ばり。窓・出入り口などの上に渡した横木。「なげし」の熟字訓もあり。


■に入る漢字一文字を以下のカタカナ群から選択し、漢字で記せ。いずれも音読みである。

A) サ・シ・ス・セ・ソ→ヒント・海が静まり船客たちがようやく一息ついたのです。

B) カイ・キイ・クイ・ケイ・コイ→そうした船客たちがお互いに額に手を当てながらよろこび合っているのです。

C) カ・キ・ク・ケ・コ→ヒント・扁額の文字がゆらゆら読めないほど目がちかちかしているのです。



ジェットコースターから降りた直後にふらふらと真っ直ぐに歩けないように船の揺れによって体がバランスを失っています。三半規管がやられたのでしょうか。物を見ても揺れて見えます。母上のいる小千谷町はすぐそこです。



A) ソ=蘇。よみがえる。窒息がとけて生き返る。蘇息(ソソク=ほっと一息つく、苦しみを逃れてほっとすること)。

B) ケイ=慶。よろこぶ。明るく力強い気持ちになる。めでたいと祝う。慶賀(ケイガ=めでたいことをよろこび祝う)。

C) カ=華。はなやぐ。はでで目がちかちかする。


1) 喚ぶ=よぶ。口ぐちに何度もわいわいわめく。声をかけてある感情や注意をよびおこす。「喚」は「おめく」「わめく」の訓みもあり。喚春(カンシュン=モズ、喚起=カンキ=・喚春鳥=カンシュンチョウ=)。

2) 距る=さる。はなれる。

3) 連りに=しきりに。ずるずると何度も。

4) 少時=しばらく。「少頃」とも。

5) ロセイ=櫓声。舟を漕ぐときの櫓(ろ)の音。

6) 睛=ひとみ。すみきったひとみ。音読みは「セイ」。眼睛(ガンセイ=ひとみ)。

7) ヨウドウ=揺動。ゆらゆらと動く。揺蕩(ヨウトウ)とも。
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Author:char
不惑以上知命未満のリーマンbloggerです。
言葉には過敏でありたい。
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2006.3  漢字学習スタート
2006.6  2級合格
2006.10 準1級合格
2007.10 1級合格①
2009.2 1級合格②

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