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バブル弾けて後悔残る、後悔残さず日常を慎むべし

本日の岩波文庫「菜根譚」(今井宇三郎訳注)は、“人間バブル”崩壊の戒めとバブルにならないための“行住坐臥”の大切さを説いた連続二編を取り上げます。

【前集一〇九】

老来疾病、都是■■招的。■■罪孽、都是■■作的。故持盈履満、君子尤■■焉。

老来の疾病は、都て是れ1)ソウジに招きし的なり。2)スイゴの3)罪孽は、都て是れ4)セイジに作せし的なり。故に盈を持し満を履むは、君子尤も5)キョウキョウたり。



【解釈】 老後の病気はすべて若い時に摂生しなかった報いであり、下り坂になってからの災いは、すべて盛んな時に無理をした罰である。そこで君子たるものは、羽振りの良い満ち足りた時に当たって、特に恐れ慎むことが求められるのである。




【前集一一〇】

私恩、不如扶公議。結新知、不如旧好。立■■、不如種■■。尚奇節、不如謹■■。

私恩を6)るは、公議を扶くるに如かず。新知を結ぶは、旧好を7)くするに如かず。8)エイメイを立つるは、9)イントクを種うるに如かず。奇節を尚ぶは、10)ヨウコウを謹むに如かず。



【解釈】 個人的な私恩を売るよりは、天下の正論に味方した方が良い。新しい友人を求めるよりは、古い友人とのよしみをあたためた方が良い。はでな名を立てるよりは、かげで陰徳を施しておく方が良い。奇特な節義を尊ぶよりは、日常の行いを慎む方が良い。

諄諄言うのはやめましょう。若いころは無理がきくんですよ。でも、それは後々にちゃあんと付けが回っているんですね。バブルは弾けたあとが怖い。反動が大きいから。要は大局観を持てるかどうかなんです。調子のいい時こそ身を慎めというのは言うは易し行うは難し。できなくてもいいんです。あとで後悔すれば。まだ間に合うでしょう。何度も何度痛い目に遭わないと人間は成長しませんから。羹に懲りて膾を吹くのが結局はいいのでしょうね。

そのためには、天下の正論を唱えたり、古い友人との仲を温めたり、ひそかに善行をしたり、日常生活を慎んで送ったりするのが無難。これらの逆もいいが、長持ちはしませんよ。やってみれば分かる。とにかく突出したことをやるとあとで竹箆返しを食らうのが落ち。委縮する必要はないが、過度な分不相応な行いは身の破滅の元です。菜根譚が教える処世訓は難しいことは何もない。その通りに噛み締めればいいのです。噛んで噛んで味が出てくるまで噛み続けることで身に沁み入るのですから。。。


問題の正解は続きにて。。。




1) ソウジ=壮時。壮年時代。「礼記」は三十代を指すとある。壮齢(ソウレイ)・壮歯(ソウシ)・壮歳(ソウサイ)ともいう。壮士(ソウシ=働き盛りの男、三、四十代)、壮児(ソウジ=勇ましく、元気盛んな若者)、壮事(ソウジ=盛大な事業、壮年時代の事がら)、壮者(ソウシャ=元気が良く、働き盛りの人、壮年の人)、壮節(ソウセツ=若い時代)。

2) 罪孽=ザイゲツ。わざわい。「書経」に「天のなせる孼はなお違くべし、自からなせる孼はのがるべからず」とあります。

3) スイゴ=衰後。ピークを過ぎたあと。落ち目。「衰~」の熟語は、衰孼(スイゲツ=物事がおとろえよわる、しだいに弱っていく)、衰颯(スイサツ=おとろえしおれる、おとろえて勢いがなくなる)、衰残(スイザン=おとろえてこわれる)、衰弛(スイシ=おとろえて体力・気力がだれる)、衰年(スイネン=老年、衰齢=スイレイ=)、衰鬢(スイビン=年をとって色艶の薄くなった耳わきの毛)、衰耄(スイボウ・スイモウ=体力がおとろえ老いぼれること)、衰邁(スイマイ=年を取っておとろえる)、衰容(スイヨウ=衰え弱った顔貌、衰顔=スイガン=)。

4) セイジ=盛時。往時。ピーク。栄えて勢力の盛んなとき。また、年若くて元気盛んな時を指すこともある。盛事(セイジ=盛大な事業、りっぱな事業、めでたい事がら)、盛顔(セイガン=壮年時代の元気な顔つき)、盛色(セイショク=美しい顔色、転じて、美人)、盛饌(セイセン=りっぱなごちそう、豪勢な飲食物)、盛年(セイネン=元気盛んな年頃、壮年)、盛名(セイメイ=りっぱな名声、高いほまれ、盛誉=セイヨ=)。

5) キョウキョウ=兢兢。恐れ慎むさま。「詩経小雅」に「戦戦兢兢として深淵に臨むが如く、薄氷を履むが如し」とあります。「兢」は「緊張して慎む、びくびくするさま」。兢惶(キョウコウ=緊張しておそれ慎む、兢懼=キョウク=・兢悚=キョウショウ=)。

6) 市る=うる。売る。取り引きする。沽酒市脯(コシュシホ=売り物の酒や干し肉)、市賈(シカ=市場での物品の売り買いの値段、シコ=商人)、市賈不弐(シカジならず=売値に掛け値が含まれていないこと)。

7) 敦く=あつく。「敦い」は「あつい」。ずっしりと安定している、重厚な。音読みは「トン」。敦化(トンカ=てあつく行き届いた教え)、敦弓(トンキュウ=天子が用いた、重おもしい飾り模様が彫ってある弓)、敦行(トンコウ=真心をこめて行う、真心のこもった行い)、敦厚(トンコウ=真心が厚い、親切で真心がこもっていること)、敦実(トンジツ=重みのある人柄でまじめなこと)、敦尚(トンショウ=真心をこめてとうとぶ)、敦比(トンピ=事業などを真心をこめて行う)、敦厖(トンボウ=真心がこもっていること)、敦朴(トンボク=ずっしりと重みがある人柄で飾り気がない、敦樸=トンボク=)。

8) エイメイ=栄名。はでな評判、りっぱなほまれ。栄聞(エイブン)とも。

9) イントク=隠徳。陰徳と同じ。人に知られないよい行い。

10) ヨウコウ=庸行。日常のふだんの行い、中庸を心得た行い。
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char

Author:char
不惑以上知命未満のリーマンbloggerです。
言葉には過敏でありたい。
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2006.3  漢字学習スタート
2006.6  2級合格
2006.10 準1級合格
2007.10 1級合格①
2009.2 1級合格②

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