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とにかく政治にオネダリするのはもう輟めにしません?

成島柳北の新シリーズはもうしばらくお待ちください。陶淵明先生に引き続き、繋ぎのネタは久しぶりに菜根譚でいきましょう。このblogのスタート直後に数回連載して以来のことです。久しぶりに繙いてみたのですが、やはり「頂門一針」ですね。簡にして要。その至言の数々は現代に生きる我々にも新鮮な「喝」を入れてくれます。なるべく今の社会・政治情勢に絡めて味わってみましょう。岩波文庫「菜根譚」(今井宇三郎訳注)によります。読み下し文に加え、漢文の原文も併載し、旧字体は新字に改めました。解釈は今井氏の訳を大いに参考にしています。

【前集二七】

居■■之中、不可無山林的気味。処林泉下、須要懐廊廟的■■。

1)ケンベンの中に居りては、山林的の気味なかるべからず。林泉の下に処りては、須らく廊廟的の2)ケイリンを懐くを要すべし。



【解釈】 高位高官の地位にあるときは、隠遁者の如く振る舞わないとだめである。世を逃れて山林に籠っている時は、毎に天下国家の政治を担うが如き見識を身につけていなければならない。

与党と野党それぞれの要諦を示した至言とみました。昨年の政権交代は夢か影か―。自民党に飽き飽きした国民は恐いもの見たさも含め「変化」に一票を投じた。寄せ集めの「烏合の衆」であることには目を瞑った。而して、案の定と云うべきか、三百議席の地滑り勝利は脆くも崩れました。もろもろの「拙さ」の中でも、とりわけ外交面での定見の無さぶりは目を覆わざるを得ない。権力を握った者が失政を繰り返すとき、驕りが驕りを呼ぶことは止められないのでしょう。与えられたはずの四年間が急速に萎んでいく。いま民主党に求められるのは「山林的気味」ではないでしょうか。いつ下野してもおかしくないという覚悟、いや気概か。「小沢的」な物を切る勇気ではないか。たとえ「民主党」と名乗れ無くなろうとも。翻って、野党勢力。とくに自民党。「野」に転落した訳ですが現状、迚、天下国家を論じる受け皿に成り得ているとは思われません。野党慣れしていないのか、まさに野党然としかしていないのは人材不足の為せる業か。敵失ばかりで吠えまくる。国会審議を見ていれば瞭然です。国家論が語られていない。与党を上手く利用する議論ができていない。誹謗中傷の嵐而已。他の小党も然り。いずれ大連立か再編か知りませんが、与謝○や舛×などキャスチング・ヴォートを狙うさまがありあり。まさに田夫野人そのものではないか。この国には人材が育っていないのではないか。このまま単純に政権「再」交代になるとも思えず、「政治家不要論」と諦めモードも現実味を帯びてきそうですな。誰が悪いのでしょう。オネダリバカリノ国民か。。。一人ひとりが「オネダリ」マインドを閑却するのが捷径ですかね。さすれば政治家も変わる?





【前集一一】

■口莧腸者、多氷清玉潔、■■玉食者、甘婢膝奴顔。蓋志以澹泊明、而節従■■喪也。

3)レイ口莧腸の者は、氷清玉潔多く、4)コンイ玉食の者は、婢膝奴顔を甘んず。蓋し、志は澹泊を以てして明らかに、しかして節は5)ヒカンよりして喪うなり。



【解釈】 平素、粗衣粗食に甘んじている人には、氷のように清く玉のようにけがれのない心の持ち主が多いが、美衣美食に奢る輩には、甘んじて奴婢のようなお追従を上位の者に用いる卑賎な態度の者が多い。思うに、人の志は、淡白な生活によってますます磨かれるが、その操は、豪奢な生活によって次第に失われていくものである。

金持ちがいいのか貧乏がいいのか。比べればお金はあった方がいいに決まっています。しかし、お金は人の人格を変えてしまう魔物。あればいいというものでもない。媚び諂い手に入れるという行為が人の心を荒ませてしまう。これはとても危険なことです。国家財政の厳しい折、政治家が有権者に媚び諂い、ばら蒔きの政策ばかりしていると、気がつけば借金の山。財政再建という節度を優先させて、票にはならないかもしれないが、将来を見通した国家観のある政策を打ち出して、実行してほしい。有権者も、オネダリばかりするのではなく清貧を甘受しようではありませんか。目先の安逸欲しさに囚われて心や操という人として最後まで持ち続けなければならないものが失われるよりはいいでしょう。気がつけば自分の存在は無くなりますよ。

問題の正解などは続きにて。。。




1) ケンベン=軒冕。高位高官をさす。「軒」は「車の両脇に覆いがあり轅が跳ねあがって曲がった形をした車、大夫の乗り物」、「冕」は「大夫以上の身分の者が用いるかんむり」。


2) ケイリン=経綸。天下をおさめること、国家のまつりごと。「経」は「たて糸を引き張ること」、「綸」は「糸すじを整えおさめること」。易経・屯卦に「君子以て経綸す」がある。政治家の重い言葉をいう「綸言汗の如し」の「綸」です。

■「廊廟」(ロウビョウ)とは「廟堂、廟(おもてごてん)、政治を行う朝廷のこと」。
■「山林」「林泉」ともに隠者のいる場所を寓意する。


3) レイ=藜。あかざ。若葉は食用で茎は杖とする。食べられる野草の代表ですが、要するに貧しい食べ物の象徴です。藜羹(レイコウ=アカザの葉の吸い物、粗末な食べ物)、藜杖(レイジョウ=アカザの茎で作ったつえ、軽いので老人が用いた)。このあとの「莧」は「ひゆ。これも葉を食用にする」。音読みは「カン」。


4) コンイ=衮衣。竜の模様のぬいとりをした天子の礼服。衮服(コンプク)ともいう。「袞」は異体字です。衮職(コンショク=天子の職務、転じて、天子のこと)、衮冕(コンベン=衮服と飾り玉の下げてある礼装用のかんむり)、衮竜(コンリョウ=竜の模様をぬいとりした天子の礼服、転じて、天子をいう)。


5) ヒカン=肥甘。うまい食物、ごちそう。肥美(ヒビ)ともいう。
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Author:char
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2006.3  漢字学習スタート
2006.6  2級合格
2006.10 準1級合格
2007.10 1級合格①
2009.2 1級合格②

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