スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

CHARの「桃源郷」へようこそ=隠逸詩人・陶淵明

 新しくblogを開設したCHARと申します。サブタイトルにあるように、日本や中国などの古人が著した文章を、できるだけ現代の感覚で捉え、翫わっていこうという趣旨で始めました。その切り口は「漢字」です。漢字については昨今、日本漢字検定協会のまやかしブームや、麻生太郎首相の誤読連発、さらには文化審議会国語分科会による常用漢字の見直しなど、さまざまな動きが起きており、良くも悪くもこれほど「脚光」を浴びていることはないと言っていいでしょう。漢字を扱うTV番組や漢字の書籍も花盛りです。

 漢字検定については、斯く言う迂生も「1級」を2度合格(2007年度第2回、2008年度第3回)しました。いわゆる「リピーター」と呼ばれることになろうかと思います。

 今後再び受検するかどうかは、大久保理事長親子の不祥事で揺れ動く漢検協会の存続の行方が明確になり、その出題傾向がどのように変わるかを見極めたのち判断したいと思っており、当面は受検を見送るつもりです。しかし、最高峰である漢検1級は常に意識する存在であることは間違いありません。さりながらも、究極の目標に置くことはしません。何度も受けるものではないでしょう。落ちるのは矢張り嫌だし、検定向けの学習は本当に疲れます。したがって、このblogでは、古人の糟魄を嘗めることによって、その漢字、言葉、文化、思想、歴史の魅力にどっぷりと浸っていくつもりです。物を学びたい気持ちだけは持ち続けたい。そして、楽しく学習を継続したい、その一心があるだけです。

 「アラフォー」は過ぎていますが、「知命」までにはまだ間がある世代。轗軻不遇、蹉跌といった人生経験だけは重ねている「自負」はあります(先輩諸氏からはまだ甘いと言われそうですが)。そうした経験と貪慾な好奇心に裏打ちされた独自の漢字ワールドを築いていくつもりです。些かマニアックな性格でありますので、日々の記事のボリュームは半端ではありません。どこまで御馴染みいただけるかは不安ではあります。

 また、ひげ茫茫のCHARこと「髭鬚髯散人」は「気紛れ散人」でもあります。漢字以外のコンテンツも、例えば、政治経済などのニュースを批評したり、マスメディア論、芸能界、芸術・文化、はたまたスポーツ、中央競馬の話題も扱ったりすることもあるでしょう。 時々、漢字の問題も出題します。できるだけ漢字検定1級に役立つような視点でも取り組みたいと思っています。

 さて、最近は中国の詩に嵌っておりまして、陶淵明、またの名を陶潜という東晋の時代を生きた詩人の作品を読み進めています。弊blogの一発目の題材は「桃花源の記」を採り上げようと思います。本当にあるのかないのか分からない。山の奥へ入れば入るほど迷い込んでしまう、それが「桃源郷」。帰って来れても二度とは行けない幻の世界。。。岩波文庫の「陶淵明全集(下)」(松枝茂夫・和田武司訳註)から引用します。訓み下し文だけで基本的にはルビは振りません。できるだけ自分の力で読んでみて下さい。ポイントになる箇所を解説していきます。弊blogはこんな感じで進みますといったサンプル的に、本日は最初ということもあり、冒頭の一節だけに留めます。

 【桃花源の記 幷びに詩】

 晋の太元中、武陵の人、魚を捕うるを業と為す。渓に縁うて行き、路の遠近を忘る。忽ち桃花の林に逢う、岸を夾むこと数百歩、中に雑樹無く、芳香鮮美にして、落英繽紛たり。漁人甚だ之れを異しむ。復た前み行きて、其の林を窮めんと欲す。

 ■「晋の太元中」は、晋の孝武帝の年号(376~396年)。

 ■「武陵」(ブリョウ)は、郡の名で、今の湖南省常徳県の西。

 ■「縁う」は「そ・う」と訓ませる。「沿う」の意。「よ・る」と訓んでもいいかもしれません。孟子「梁上」の「縁木求魚」は「木に縁りて魚を求む」。

 ■「夾む」は「はさ・む」。「挟む」の意ですが1級配当漢字です。「さしはさ・む」のほか「ま・じる」とも訓む。音読みは「キョウ」。「夾撃」(キョウゲキ)や「夾雑」(キョウザツ)のほか、「夾竹桃」(キョウチクトウ)などの熟語を想起しましょう。

 ■「芳香鮮美」は「ホウコウセンビ」。かぐわしい香りに満ち、色鮮やかな花が咲き乱れているさま。

 ■「落英繽紛」は「ラクエイヒンプン」。1級配当の四字熟語(繽)。ここでは、桃の花びらがひらひらと乱れ散るさまをいう。「紛」を「粉」と間違えやすいので要注意です。

 ■「異しむ」は「あや・しむ」と訓ませている。表外訓みです。「異しい」は「あや・しい」。

 魚取りを生業にしている男が小舟で川を溯上していたら迷ってしまった。と、そこに現れたのは両岸に聯なる桃の林。見事なまでに桃しかない。どこまで続くんだろう。えぇ~い、行く所まで行ってやる。。。男は覚悟を決めたのです。そろそろと舟を走らせます。

 さぁ、迂生のblogも桃の林に迷い込んだようです。漁人と一緒に行く所まで行くことにしましょう。どこまで行くかどこに辿り着くかは保証しませんよ。いや、できません。この「廬」の主人であるCHARこと「髭鬚髯散人」も分からないのです。舟は瀛海に向けてそろりと解纜いたしました。
 この続きはまた次回。。。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

Re: 弊blogへようこそ

祝福のお言葉厚く御礼申し上げます。
今日はお花ないんですね?
今後ともよろしくお願いします。

開設おめでとうございます

この度はブログ開設、おめでとうございます。更新、楽しみにしております。

弊blogへようこそ

ありがとうございます。

中江兆民ばりは無理ですが、CHARばりの揚げ足取りならできそうです。また、感想でも聞かせてください。

迷い込んだ「桃源郷」は全く出口が見えません。いや、本当に「桃源郷」なのかも分かりません。気が付いたら、とんでもない地だったなんてことも。。。。兎に角、前にだけは進みますよ。そして、「仙界」に到達できればいいのですが。。。

そうそう、もどかしいのも轗軻不遇、前向きな轗軻不遇ですよ。でも、それは屹度、乗り越えられるはずの轗軻不遇。轗軻不遇をある意味楽しもうじゃありませんか。。。。

ありがとうございます

ありがとうございます。
blogタイトルは、先生の発案を生かしアレンジいたしました。
Chineseの方もご精進ください。期待しております。

いざ、瀛海へ!

 ブログ開設おめでとうございます。 今後、mixiを擺脱したchar様がどういった「桃源郷」を旅されるのか、この眼で確と見届けたく。また、自身も精進します。中江兆民張りのマスディア論、政治経済批評等も楽しみにしております。

 ・・・あおむしは、もっともっと漢字学習に取り組みたいのにそれがなかなか思い通りにいかなくてもどかしいのがある意味轗軻不遇。若輩者ですがこれからも宜しくお願い申し上げます。

祝、出帆

ブログ開設、おめでとうございます。今後のご健筆、期待しております。

ありがとうございます

白魚一寸様。

弊blogへようこそおいで下さいました。

記念すべき第1号のcommentを頂戴いたしまして感謝申し上げます。貴殿は「瀛海」へ誘っていただいた恩人でもあります。

陶淵明が田園に帰った歳と、迂生の年齢と略重なりますから、気持ちが沁みるほど分かるというか、今こそ彼の気持ちになってみたいんですよね。そして、「桃花源の記」は誰でもが憧れる世界。。。高校時代に既已憧れておられたとのことですが、今はもっと「現実味」が増しているのではないでしょうか?

今後ともよろしくお願いします。

貴blogのご活躍も祈念しております。

祝 解纜

mixiの日記時代から拝見しておりました。

>岩波文庫の「陶淵明全集(下)」

陶淵明いいですねえ。最近、古本屋へ行ったら上下あったので買ってしまいました。積ん読だった吉川 幸次郎の「陶淵明伝」も最近読了しました。

>桃花源の記

これって、確か高校のとき漢文の教科書に載っていたような気がします。大学受験の重苦しい気分のときに、憧れた記憶が微かにあります。

今後も愉しみにしております。
profile

char

Author:char
不惑以上知命未満のリーマンbloggerです。
言葉には過敏でありたい。
漢検受検履歴
2006.3  漢字学習スタート
2006.6  2級合格
2006.10 準1級合格
2007.10 1級合格①
2009.2 1級合格②

calendar
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
recent entry
recent comment
category
monthly archive
search form
RSS links
links
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。