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「終わり」という名の「始まり」=大久保親子も「菜根譚」咬みなさい!!

 「菜根譚」の白文を咬むシリーズ第五回なんですが、本日はまず、皆さんもご関心の高い財団法人「日本漢字能力検定協会」のお話を少しだけしましょう。同協会の正副理事長を務める大久保昇、浩の親子が文部科学省を訪れ、本日を期限に提出を求められていた協会運営の改善策について報告。そして、発覚した一連の疑惑についてこれまで一度も記者会見などに応じてこなかったのですが、同省記者会見場にて説明責任を果たすべく、初めて親子が雁首揃えてメディアの前に姿を現わしたのです。既に、一部テレビやネット記事ではニュースとして報じられています。まぁ、迂生が何でこのことをこんなにも早く弊blogで語れるのかについては多くは明かせませんが、たまたま、「知り合い」がその場にいることができたとだけ申しておきましょう。

 いずれにせよ、迂生は本日午後5時過ぎから同8時前までおよそ3時間にわたった記者会見の模様の一端を、とある「伝手」を通じて知ることができました。詳細は明らかにしませんが、なにせ、問題が発覚した1月中旬以降、大久保親子が公の場でこの問題について口を開くことがなかったことから、マスコミサイドの不満は鬱積しており、3時間ものロングラン会見と相成ったわけです。放っておけばまだまだ延延と続いたかもしれないほど、記者の質問は細部にわたり、しかも執拗だったようです。いつもは文科省記者クラブに常駐していない京都からも記者が大挙して押し寄せたほか、ワイドショーのレポーター、雑誌記者らも加わり、賑やかしい雰囲気に包まれたそうです。

 10日の臨時理事会・評議員会で理事長と副理事長・事務局長の職は辞するものの、理事職には残る意向が了承された両氏でしたが、会見の冒頭、文科省に対し、理事も辞する考えを伝えたことを明らかにしたそうです。これは「ニュース」です。職にしがみつく二人が遂に観念したのですから。本来、とっくに辞任していてもおかしくないので往生際の悪さを露呈していましたが、これで漸くスタートラインに立った気がしますね。日弁連会長も務めた鬼追明夫新理事長の下で新しい協会として今後、失った信用をどう回復するかに焦点が移ります。検定料の引き下げも行います。1~2級が各500円、準2~7級が各200円、8~10級が各100円、現行から下がります。6月の試験から実施します。

 大久保親子は理事辞職によって一定の責任を取ったことにはなるでしょう。しかし、これは「終わり」という名の「始まり」であることは論を待ちません。なぜなら、渠らが公益事業を隠れ蓑に「私腹」を肥やしたのは明らかで(会見では、「私的流用は一切ない」「警察当局から事情を聴かれたことは一切ない」などと述べたようですが)、今後、その「刑事的責任」の所在が明らかにされていくでしょうから。文科省も今後、これまでの協会運営、とりわけ、大久保親子が代表を務める、いわゆるファミリー企業との取引関係については疑問の点があると強調しているようです。最終的な判断を司直の手に委ねるシーンがあるのかないのか、協会の行方とは別に大きな焦点となることでしょう。

 大久保昇氏は会見でこう大見得を切ったそうです。

 「日本文化を支えるのが国語であるという強い信念、そして、漢字が基本、日本文化を支える哲学は前も今も同じ気持ちだ」。

 まぁ、確かに「綺麗事」と言えばそれまでですが、本心ではあるでしょう。噓を言っているとは思いません。しかし、本来利益を出すべきではない公益事業で、貲の山を掘り当てたかのごとく大博奕が当たったかのような振る舞いで、自身の私的企業との取引を進めたり、訳のわからん土地を購入したり、直接的ではないにせよ、漢検からの業務委託で潤った利益が、趣味のカーレースのスポンサー料に投じられたとか、「金」に狂ってしまった申し開きはできないでしょう。いかに、高邁な意志を標榜しようともそれは言うだけ空しい響きしか持たない。言い訳にもなっていない。

 漢字のシールが沢山貼られたレーシングカーが協会本部2階にある漢検資料館に飾られているのですが、公私混同の象徴ではないかと詰め寄られた大久保昇氏は「あれはデモンストレーション。車偏の漢字がこんなにも随分とあることを示したかったんだ」とやって記者側の失笑を誘ったそうです。なるほど、あの貼られたシールの漢字は全部車偏だったんだ。。。。カーレースは息子の浩氏の趣味だそうで「レーシングカーは無料でもらってきた。私はスポーツの教育的効果を重要視しており、各所でスポーツの取り組みを進めている一環だ。公私混同には当たらない」と反駁したそうです。

 まぁ、細かいことはいいや。漢検協会はあすから新体制でスタートします。検定そのものも受験者は大幅に減るでしょうが、ともかくなくなることはなさそうです。今後とも注目していきましょう。知り合いを通じて情報は入手できるでしょう。弊blogはこの問題でも今後とも注目してくださいな。


 漢字学習に一つも触れないのは迂生のポリシーに反するので、菜根譚の「前集177条」から、大久保親子に送る送別の辞ということで。。。。

 一念慈祥、可以醸両間和気、スンシン潔白、可以昭垂百代セイフン。

 いつものように岩波文庫「菜根譚」の訳注者である今井宇三郎氏の解釈はこうです。

 わずかな慈悲の心が、天地の間のおだやかな和気を醸し出すことができるし、また、潔白な心が、百代の後までも清く芳しい名を明らかに伝えることができる。


 ■「慈祥」(ジショウ)は、慈悲の心と訳されている。「祥」は「さいわい、めでたい姿、めでたいしるしのあらわれ」の意。「祥氛」(ショウフン)は、めでたいけはい。

 ■「醸」(ウンジョウ)。酒をかもす。いつのまにか、状況ができてくる。「」は配当外で「ウン」。両字とも「かもす」という意味。「藉」(ウンシャ)=「蘊藉」「温藉」「藉」。

 ■「スンシン」はノーヒント。漢字は簡単。でも意味は難しい。


 正解は「寸心」。心のこと。方寸ともいう。「寸志」や「寸誠」のように、自分の気持ちを遜る意味とは少し異なります。漢字源によると、心の大きさを一寸四方であると考えたことからこういう。「小ささ」を言うのではなく、「心の形」を言うのです。列子に「吾、子の心を見たり。方寸の地虚し。ほとんど聖人なり。子の心は六孔流通して、一孔のみ通ぜず。……」(仲子)とあり、心は方寸と見られており、聖人の心には七孔あったとされているとの解説が見えます。
 ただし、一般に「寸」と言えば、わずか、謙譲を表わす言葉であり、「寸毫」(スンゴウ)、「寸草春暉」(スンソウシュンキ)、「寸楮」(スンチョ)=「寸箋」(スンセン)、「寸善尺魔」(スンゼンシャクマ)。

 ■「セイフン」は浮かびますか?「製粉」ではありませんよ。解釈では「清く芳しい名」とある。「セイ」は「清」でいいですね。問題は「フン」だ。これは1級配当で「芳しい名」。。。「氛」「糞」「賁」「濆」「枌」「忿」「吩」「刎」のほかに、もう一つありますね。「フンプン」。。。。


 正解は「清芬」。「芬」は「かお・る」「かお・り」「こうば・しい」「おお・い」とも訓む。よい評判という意味もあり、今回はまさにそれ。「芬香」(フンコウ)、「芳芬」(ホウフン)、「芬芬」(フンプン)、「俗臭芬芬」(ゾクシュウフンプン)、「芬芳」(フンポウ)、「芬郁」(フンイク)=「芬馥」(フンプク)、「芬華」(フンカ)、「芬菲」(フンピ)、「芬馨」(フンケイ)、「芬烈」(フンレツ)。

 潔白の心があって初めて百代のあとまでも綺麗な名を残す。出発点でどんなに偉そうなことを言っても晩節を黷してしまっては残るはずの名前は清芬とは言えなくなる。泡銭を手にしてしまった人間は狂ってしまうんだよなぁ。。何人も見てきていますよ。「そんなつもりはなかったんだが。。。」―何度この台詞を聞いてきたか。。。人間とはかくも弱い存在なのか。

 こんな漢検の話で終わるのは後味が悪いので、本日はさらに「オマケ」で締め括りたい。。。

 「NHK BS hi-vision」の午前7時25分から漢詩紀行という5分間番組をやているのをご存知でしょうか?迂生は最近知ったのですが、あれ、朝のひとときに見るのはいいですね。心がゆったりとする。しかも、気持ちが小締まる。もっと前からやっていたんだろうなぁ。もっと早く知っておけばと悔やまれる。。

 で、本日は初唐の四傑の一人、王勃(オウボツ)の「滕王閣」(トウオウカク)を採り上げていました。以前、唐詩選で読んだことがあり、思わず聞き惚れていました。俳優の加藤剛の朗読なんですよね。何度も何度もゆったりと語られる。画像は、詩の舞台となった滕王閣周辺の風景を映すだけで女性ナレーションの解説がゆったりと流れる。余計な演出がないだけに「濃厚」な5分間を過ごせました。いいね、毎日観ようっと。。。

 で、で、その「滕王閣」なんですが、いいですよ、やはり。技巧もたっぷり。情景も饒か。そして、漢検1級試験に出そうな言葉ばかり。最後に余計な解説なしで、そのまんま挙げて置きます。じっくりと翫わいましょう。問題にもしませんから、読めるかどうかも含めて朗読してみましょう。まさに七言律詩の典型ですね。

 滕王の高閣江渚に臨み

 珮玉 鳴鸞 歌舞罷みたり

 画棟 朝に飛ぶ南浦の雲

 珠簾 暮に捲く西山の雨

 閑雲 潭影日に悠悠

 物換り星移り幾度の秋ぞ

 閣中の帝子今何くにか在る

 檻外の長江空しく自から流る


 【今日の漢検1級配当漢字】

綺、貲、奕、邁、榜、氛、藉、蘊、縕、毫、暉、楮、箋、糞、賁、濆、枌、忿、吩、刎、芬、馥、菲、黷、滕、饒、鸞、簾、潭、檻
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char

Author:char
不惑以上知命未満のリーマンbloggerです。
言葉には過敏でありたい。
漢検受検履歴
2006.3  漢字学習スタート
2006.6  2級合格
2006.10 準1級合格
2007.10 1級合格①
2009.2 1級合格②

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